「わかってくれない!」と感じたときに読む話 〜怒りの奥にある本当の気持ち〜

誰にも理解されないとき、人は…

誰にも理解されないとき、人はイライラし、怒りを感じ、
そして落ち込むものです。

「人を知るのは心だ。目や知性ではない。」
― マーク・トウェイン

あなたの周りに、少し扱いにくいと感じる人はいませんか?
もしかすると、その人はただ、自分の立場を理解してもらいたいだけなのかもしれません。

(『豊かな人間関係を築く47のステップ』P.33より)


怒りの奥にあるもの

世の中では「アンガーマネジメント」が注目されていますが、
そもそも、人はなぜ怒るのでしょう?

理由のひとつは、
「自分の期待どおりに物事が進まないから」。

もうひとつは、
「自分のことを理解してもらえないから」。

ほかにも、こんな言葉が心の中に渦巻いていませんか?

  • なぜ、わからない!?
  • わかってくれない!
  • なぜ、できないんだ!

私自身、以前はよくイライラを爆発させていました。
職場でも、家庭でも…40代の頃の話です。

その頃、タバコの本数もどんどん増えていました。
今振り返ると、あの頃の感情は不思議です。

「一生懸命やっているのに、わかってもらえない!」

いったい、あれは何だったのでしょう。

――たぶん、ただ「自分の言葉をわかってほしい」と、
  それだけだったのかもしれません。


行動の裏にある“ポジティブな意図”

あの頃の私は、怒りに満ちていました。
人間関係の中で、自分の「行動」がそのまま「自分の価値」や
「アイデンティティ」だと、決めつけられていたように思います。

なんて悲しいことでしょう。
ただ、わかってほしかっただけなのに――。

人間関係において、最大の間違いは、
「特定の行動だけで、その人の価値を決めつけてしまうこと」です。

たとえ誰かが、

  • 酷い言動をとったとしても
  • 誰かを傷つけたとしても
  • イライラを爆発させたとしても

「この行動の裏にある、ポジティブな意図は何だろう?」
そう自問することで、
その人が何かの“ニーズ”を満たそうとしていたことが見えてきます。

つまり、「理解しよう」とすること。
それが、大切なのです。


今から変わればいい

「あのとき、これがわかっていたら…」
そんなふうに思う必要はありません。

今、あなたがそれに気づいたのなら、それでいいのです。

過去は変えられません。
でも、未来は変えられます。

さあ、今から始めましょう。


では、自分の怒りは?

「相手の怒りを理解する」ことはわかりました。

では――
私自身の怒りはどうやって解放したらいいのでしょうか?

怒りのバロメーターがMAXになる前に、
まずは深呼吸してみる。これは古くて王道、でも有効な方法です。

そして、もうひとつは――
自分の器を大きくすること

この続きは、また次回お届けします。

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元・国土交通省 航空局勤務。 航空保安無線施設の維持管理、工事監督、設計・積算業務を20年以上担当し、現場リーダーとして数多くのチームマネジメントと人材育成に携わる。 その後、航空保安大学校にて教官として後進育成に従事。プロジェクトマネジメント研修をゼロから立ち上げ、現場視点に立った研修スタイルに定評がある。 現在は、「育てるのが苦手な現場リーダー」の支援をテーマに、人材育成・チームビルディング研修・コーチングを実施中。 「理論だけで終わらせない、“使える育成”がモットーです」