言葉遣いに悩むあなたへ──伝え方よりも大切なこと

「なんでそんな言い方しちゃったんだろう……」
「またきつく聞こえたかな」
「もっと上手に伝えられたらいいのに」

言葉遣いで悩んだ経験、ありませんか?

かつての私もそうでした。
言いたいことを思ったまま口にして、相手を傷つけてしまったり、誤解されたり……。
それでも当時の私は、「別に悪気はないし」「正しいことを言ってるだけ」と、自分を正当化していたんです。

でも、ある時、気づいたんです。
本当に大切なのは“伝え方”よりも“言葉の選び方”だということに。


言葉には力がある

「言葉遣いに気をつけよう」というと、丁寧な敬語や正しい文法を思い浮かべるかもしれません。
もちろんそれも大切ですが、もっと根っこの部分に注目したい。

それは、言葉には“力”があるということ。
どんな言葉を選ぶかで、
相手の気持ちも、自分自身の行動さえも変わってしまうのです。


5分しかない? それとも5分もある?

受験の時、「あと5分!」と聞いて焦った記憶、ありませんか?

でも、同じ状況でも、こう言われたらどうでしょう?

「まだ5分あるよ」

たった一言の違いなのに、不思議と気持ちが落ち着き、
「最後までやりきろう」と思えてくる。

同じ事実でも、言葉が違えば、心の反応も変わる。

これが、言葉の持つ“力”なんです。


「難しい」と言えば、難しくなる

「これは難しいですね」
つい口にしてしまいがちなフレーズ。でも、これを言った瞬間、脳は「難しいこと」として処理を始めます。

代わりに、こう言い換えてみませんか?

  • 「ちょっとチャレンジングですね」
  • 「簡単ではないけれど、やってみよう」
  • 「工夫すればできるかもしれない」

言葉を変えるだけで、思考が変わり、
思考が変われば、行動が変わっていく。


「伝え方」よりも「言葉の選び方」

多くの人が、「どう伝えるか」「どう言えば角が立たないか」と“伝え方”にばかり意識を向けがちです。

でも、本当に大切なのは、“どんな言葉を選ぶか”。

言葉を選ぶということは、
相手とどう向き合いたいか、自分とどう関わりたいかを選ぶということです。

だから私は、「できない」とは言いません。
「やってみる」「試してみよう」と言うようにしています。

そのほうが、自分にも、相手にも、希望が生まれるから。


今の私は、チャレンジャーです

過去の私は、「無理」「できない」「どうせ…」という言葉で自分の可能性を狭めていました。

でも今は、「やってみよう」「どうすればできる?」と口にするたびに、自分の中にエネルギーが湧いてくるのを感じます。

だから私は、自分を「チャレンジャー」だと呼ぶことにしました。


言葉は、未来の種になる

  • 言葉には力があります。
  • 言葉が思考をつくり、思考が行動をつくる。
  • 丁寧な言い方よりも、前向きな“選び方”が、未来を変えていく。

あなたは、今日どんな言葉を選びますか?
誰かを元気にする言葉、自分の背中を押す言葉。
そのひと言が、人生の流れを変えるかもしれません。

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元・国土交通省 航空局勤務。 航空保安無線施設の維持管理、工事監督、設計・積算業務を20年以上担当し、現場リーダーとして数多くのチームマネジメントと人材育成に携わる。 その後、航空保安大学校にて教官として後進育成に従事。プロジェクトマネジメント研修をゼロから立ち上げ、現場視点に立った研修スタイルに定評がある。 現在は、「育てるのが苦手な現場リーダー」の支援をテーマに、人材育成・チームビルディング研修・コーチングを実施中。 「理論だけで終わらせない、“使える育成”がモットーです」