相手を受け入れること、そして信頼すること
「人間関係は生き物だ。
それは、細やかな心遣いを必要とし、またそれによって豊かなものにもなる。
芸術家が自分の作品を実に細かいところまで描き込むのと同じことだ。」
― デイヴィット・ヴィスコット(アメリカの作家)
人と関わることには、たしかに“リスク”がある
誰かと積極的に関わる。
それは、簡単なようでいて、少し怖いことでもあります。
「自分を知られたらどう思われるだろう」
「相手の気持ちが分からず、傷つけてしまったらどうしよう」
人と関わるというのは、どこか“リスクを伴う行為”なのです。
だからこそ、人はときに自分の殻に閉じこもろうとします。
それでは、そこに“本当のつながり”や“信頼”は生まれません。
コミュニケーションは、「信頼」の土台の上に咲く
NLP(神経言語プログラミング)的に言えば、
私たちは“相手の地図(マップ)”を尊重することが、関係性の第一歩になります。
人はみな、同じ出来事を見ても、まったく違う捉え方をします。
なぜか?
それは、私たちの“マップ”が違うからです。
- 育ってきた環境
- 文化や価値観
- 経験、感情、習慣…
こうした背景によって、ひとつの出来事をどう見るか、どう意味づけるかが変わるのです。
つまり──
「その人にとっての現実」は、その人だけのマップ上にあるものなのです。
“違っていて当たり前”を前提にする
だからこそ、コミュニケーションとは、
「相手のマップを否定せずに、尊重する」こと。
相手の考えを受け入れた上で、
自分の想いも伝えるからこそ、対話が生まれます。
・褒める
・認める
・共感する
・理解する
この“当たり前のこと”を丁寧に積み重ねること。
それが、安心感につながり、
「一緒にいて楽しい」「この人はわかってくれる」という信頼が育っていきます。
「私をわかって!」の前にできること
誰しも、「自分をわかってほしい」と願うものです。
でも、もしその想いが強くなりすぎて、相手のことが見えなくなっていたら──
まずは一歩、立ち止まってみてください。
そしてこう問いかけてみましょう。
「私は、相手を理解しようとしているだろうか?」
先に理解する。
先に受け入れる。
それが結果として、「わかってもらえる私」につながっていくのだと思います。
小さな一歩が、心をつなぐ
人間関係は、“生き物”のようなもの。
雑に扱えば枯れてしまうけれど、
丁寧に心を込めて関われば、ちゃんと育っていく。
だからこそ、今日できることを、少しだけ意識してみましょう。
- 相手のマップを尊重する
- 口にする言葉を少しだけ丁寧にする
- 「ありがとう」「助かったよ」の一言を忘れない
その小さな積み重ねが、信頼を育むのです。
最後に
相手を受け入れること、そして信頼すること。
それは、自分の殻をひらき、誰かとつながる勇気でもあります。
今日、あなたが誰かと関わるその瞬間に、
そっとこの言葉が寄り添ってくれたら嬉しいです。
「わかってもらう」には、伝え方の“仕組み”がある
「ちゃんと伝えたはずなのに、動いてくれない」
「言いすぎたかな…でも言わなきゃ伝わらないし」
「これってパワハラにならないかな…」
職場でのやりとりに、こんなモヤモヤを感じたことはありませんか?
実は、“伝える力”にはコツがあります。
それは、感情を抑え込むことでも、強く言うことでもなく、
相手に“届く”形で言葉を届ける技術です。
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佐藤好彦
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