自分は何ものかを知る ──地図を捨てて、らしんばんを持つということ

「自分は何ものかを知りなさい」

そう言われて、すぐに答えられる人は、どれくらいいるのでしょう。

私はいつも、こう思ってしまいます──「私は私。それじゃ、だめですか?」

少し、投げやりにも聞こえるかもしれませんね。
でも、これ、案外本音なのです。

新しい年を迎えると、
よく耳にする言葉があります。

・自分を知る
・自分を見つめ直す
・今年の目標を決める


どれも間違っていないし、
大切なことだとも思います。

ただ私は、
「自分は何ものかを知る」という言葉を、
少しだけ置き換えて考えてみたいのです。

■ 「知る」よりも、「棚卸し」をする

自分は何者か。
それを一言で定義しようとすると、
途端に苦しくなることがあります。

役割
肩書き
過去の実績
年齢
周りからの期待

どれも“自分の一部”ではあるけれど、
それがすべてではありません。

だから私は、
答えを出そうとする代わりに、棚卸しをする
そんなスタンスが、ちょうどいいと思っています。

★今年は、何をしたいのか

★何から手をつけたいのか


・今、続けたいもの
・もう手放していいもの
・少し気になっていること
・本当は後回しにしてきたこと

白黒はっきりさせなくてもいい。
正解を決めなくてもいい。

ただ、
「今の自分は、どこに立っているのか」
それを静かに見渡してみる。

それが、「らしんばん」を手に取る行為なのだと思うのです。

■ 欲張りでも、いいじゃないですか

ちなみに私は、
お金も、時間も、どちらも手に入れたい
わりと欲張りな人です。

だからこそ、
闇雲には動きません。

「考えるよりも行動する」
「行動しながら考える」
それも確かに大切な姿勢です。

けれどそれは、
向かう方向――目標や目的が、ある程度はっきりしているときにこそ
力を発揮するものだと思っています。

今の私が大切にしているのは、
・何を選ぶのか
・何をやらないと決めるのか
・どこに力を注ぐのか

その取捨選択を、急がずに行うこと。

地図を描き直すのではなく、
らしんばんの向きを確かめながら、
一歩を選ぶ。

そんな進み方も、悪くないですよね。

今は、その計画を立てている途中です。

完璧な地図はありません。
でも、進みたい方向だけは、
少しずつ見えてきています。


■ あなたは、何をしますか?

今年、何を成し遂げるか。
それよりも先に、

どんな状態でいたいか
何を大切にしていたいか


そこから考えてみても、
遅くはありません。

地図がなくても、
らしんばんがあれば、進めます。

立ち止まることも、
考え直すことも、
全部含めて「前に進む」ということ。

もし今、
「ちょっと自分を整理したいな」と感じたら、
そんな時間を取ってみるのも、悪くないかもしれません。

答えを出すためではなく、
自分に戻るための棚卸しを。

地図がなくても、らしんばんがあれば、人生はちゃんと進んでいきます。